12ヶ月の木言葉
それぞれの木の性質や日本・世界で愛され続ける由縁
文化に根付いてきた背景など
木の持つ力を表現した「木言葉」に心を向けることで、
マインドフルネスな日常を過ごしていただくことを発案しました。
既に多くの人に認知されているものに
アメリカで生まれた「誕生石」と
そのメッセージ「宝石言葉」がありますが、
日本からは、木の指輪「誕生木」と「木言葉」を
大きなスポーツイベントも控え関心が集まる今、
国や世紀を越えて愛されるコンセプトとして
発信いたします!
1月の誕生木「マツ」
木言葉「永遠・繁栄・あなたを待つ人がいる」
マツ(松)は、秋や冬になっても葉が落ちず、一年中緑色をしている常緑樹の一種です。その姿から不老長寿といった永遠、繁栄を意味する樹木として、お正月を迎える門松に用いられるなど、お馴染みですね。また、日本古来の詩(和歌)では、日本語で同じ音を持つ「待つ」という言葉とセットで使われるなど、いにしえの時代から日本人の心に宿る樹木です。
2月の誕生木「クルミ」
木言葉「豊穣・強さ・あなたは必要とされる」
その実が堅い殻に包まれたクルミ。栄養価が高いナッツとして皆さんもご存知ですね。日本では縄文時代から食料とされてきました。クルミの木材は、その落ち着いた色合いと重厚な木目の雰囲気が好まれ、愛用者が多い木材です。更に丈夫さも兼ね備えているので、アメリカ合衆国の大統領の指揮台や最高裁判所のベンチにも使われています。
3月の誕生木「ヒノキ」
木言葉「威厳・高貴・あなたは内なる光を持つ」
ヒノキは、日本と台湾にのみ分布する樹木です。
名前の由来は、神宮で使われることから「霊(ひ)の木」、太陽を表す最古で、最高の意味を持つ「日」を用いて「日の木」と諸説あります。「日出ずる国」日本の私たちの精神性に深く関わる樹木です。陽がさんさんと照る場所ではなくとも大きく育つ陰樹であるのは、内に陽を秘めているからかもしれません。
4月の誕生木「サクラ」
木言葉「優美・愛情・あなたはしなやかな強さを持つ」
「花見」といえば、なんと言っても桜。
代表格はソメイヨシノですよね。
心を詠うやまとうた(和歌)では、ヤマザクラが恋心を表す言葉として好んで使われ、春を心待ちにする人々の心と共にありました。
また成功者の代表的な存在、豊臣秀吉が吉野で開いたお花見は有名です。この時のために秀吉は、シロヤマザクラを中心とした約200種3万本を吉野に植えさせ、満開を堪能したそうです。
5月の誕生木「スギ」
木言葉「深遠・素直・あなたはそのままで素晴らしい」
どの樹木も、草花と比べれば深く根を張りますが、挿し木ではなく種から作るスギの苗は、樹木の中でも特に深く根を伸ばしていく性質を持っています。「真直ぐの木」が語源とされる「スギ」。大地に深く深くしっかりと根を張り、その豊かな恵みを自分自身の糧として、まっすぐに上へ上へ育っていく姿は、清々しい生き様を感じさせてくれます。
6月の誕生木「クス」
木言葉「守護・活力・あなたには全て備わっている」
衣類を虫から守る樟脳、ご年配の方には懐かしいですね。樟脳はクスの枝葉を蒸留して作られます。心臓の収縮力を活性化させるために使われていたカンフル注射もこの樟脳が原料です。クスの幹には、害虫をやっつけてくれるダニとその餌となるダニが一緒に暮らしています。食物連鎖のひとつの世界を自分自身で構築している、興味深い樹木です。
7月の誕生木「トチ」
木言葉「信頼・安心・あなたは誰かの救いとなる」
トチの木は、東日本を中心に古くから日本に根付いていた樹木です。その実は、クルミやドングリなどと同じく、縄文時代から日本人の食用とされてきました。トチの実を食用にするには、渋抜きに手間ひまだけでなく技術も必要ですが、田畑が荒れ、作物がとれない飢饉の際に備蓄食料として活躍するなど、多くの日本人を救ってくれた存在なのです。
8月の誕生木「ケヤキ」
木言葉「華麗・調和・あなたはバランスよく生きる」
ケヤキは個体によって紅葉の色が異なるため、赤から黄色まで様々な紅葉が美しく、樹形も扇を開いたように華やかで、街路樹として私達を楽しませてくれています。木材としても、その木目の美しさ、磨いたときに出る光沢といった見た目の素晴らしさだけでなく、固くて摩耗にも強いなど、内面外面両方兼ね備えた、調和のとれた樹木です。
9月の誕生木「ホオ」
木言葉「包容力・安定・あなたは守られている」
ホオの葉はとても大きく、甘い香りに殺菌作用まであることから、古来より食器代わりに活用されてきました。
味噌と具材をのせて調理する朴葉味噌(ほおばみそ)は、飛騨高山地方の郷土料理として有名ですね。ホオは、子が育つ場所をしっかり守る母親のような性質を持つ樹木で、まな板に使うと包丁が錆びにくいことで重宝がられています。
10月の誕生木「くり」
木言葉「甘美・円熟・あなたはチャンスに強い」
実は稲作が始まる以前から縄文人はクリの木を植え、平和な生活の礎にしていました。そんな古(いにしえ)から日本人の主食として大切にされてきたクリの実。秋の味覚の一つですね。最高の時を待つかのように、実が熟すまで毬(イガ)でその実を守っています。木材としても、固くて腐りにくく重宝されてきました。木材・果実共々日本人の生活に寄り添ってきた樹木なのです。
11月の誕生木「イチョウ」
木言葉「聡明・復活・あなたは何度でも立ち上がる」
黄葉が美しい、街路樹のイメージが強いイチョウですが、お薬として中国から日本にやって来ました。最近、その葉に、認知症の改善に役立つ成分が含まれていることが分かり、再びお薬として注目されています。一度イチョウが絶滅したヨーロッパでは、17世紀に長崎から種が持ちこまれ、各地で見事復活しました。まさに、復活を象徴する樹木です。
12月の誕生木「モミ」
木言葉「慈愛・寛容・あなたは愛されている」
一年の内で人々が一番優しい、慈愛に満ちた気持ちになれるクリスマス。その飾りつけの主役クリスマスツリーとして欠かせないのがモミです。サンタクロースの起源とも言われる聖ニクラウスが、人々の健康を願ってモミの木を使ったという言い伝えもあるように、冬でも緑のままでいるモミの木は生命の象徴とされ、魔除けとしても利用されていました。